インフルエンザが流行っています
12月に青菅小学校で猛威をふるったインフルエンザ(A型)ですが、最近になってさらに井野小学校・志津小学校・上志津小学校と、着実にその勢力(?)を広げています。
幼稚園・保育園や中学にも広がり始めました。
これが絶対、という予防法はありませんが、マスクの着用と、外出から戻った際のうがい・手洗いは、言い古されてはいますが、最低限心がけておくべき対策だろうと思います。
さらに、体調が悪いな、と少しでも感じたら、早く寝る、というのが重要です。
やはり、予防にまさる治療はありません。
咳(せき)が出ている場合は、手で口を覆うのではなく、肘の内側で口を覆うようにしてください。
手で口を覆うとその手が汚れて、その汚れた手であちこちを触ると、結果的にウィルスをばらまくことになりかねません。
「咳エチケット」の重要なところです。
今シーズンは、A型に2回かかっている人が出ています。
小児科医のメーリングリストでもその話題が出ています。
多くの地域では、12月にH1N1(ソ連型)というA型ウィルスでスタートして、年が明けて最近はH3N2(香港型)というA型ウィルスが増えてきているそうです。例年はどちらかの型が流行ることが多いのですが、今年は順番に両方出ているようです。このため、同じ「A型」ではありますが、2回かかることはありえる、ということのようです。
ということは、昨年12月にインフルエンザが爆発した青菅小学校も、またインフルエンザが蔓延する可能性がある(しかもみんな油断しているとさらに危険度が高い)ということですね。
一度かかったからと安心せず、引き続きの予防をお願いいたします。
インフルエンザの検査は、通常の迅速検査(簡易検査)では、大体発熱から最低6時間、できれば半日程度の時間が経過していないと、正しい結果が得られません。佐倉市や八千代市の小児急病診療所を発熱直後に受診されても、インフルエンザの検査はしてもらえない(やらない)ことが多いと思います。
開業医の多くは、発熱2~3時間後なら検査可能な機械を持っています(当院にもあります)。
必要があればその機械で検査はできますが、通常の検査が数分で結果が出るのに対して、この高感度の機械は15分程度の時間が必要になります。また、やはり検査するタイミングによっては正確な結果が得られないこともあります。
手元に解熱剤(げねつざい)があるなら、発熱直後よりも少し時間をおいてから病院を受診されるのが良いと思います。
インフルエンザそのものは、特に薬を使わなくても自分の力で治る病気です。
とはいえ、高熱はしんどいですし、1日でも良いから早く楽にしてあげたい、と考える保護者のかたも少なくないと思います。
現在使えるインフルエンザの薬はいくつかありますが、当院では今のところ、小さな子どもはタミフル内服、大きくなってきたらイナビル吸入で対応しています。
ゾフルーザという新しい薬がありますが、発売は昨年の3月で、実際のところは今シーズンが初めてという新薬です。
効果はありそうですが、副作用や耐性ウィルスはどうなのか、まだ十分な情報がないため、院長は少し慎重に使いたいと考えています。もちろんゾフルーザご希望の場合は、外来でご相談ください。
薬の副作用とは関係なしに、インフルエンザで調子が悪い間は、熱にうなされたり、大声を上げたり、走り回ったり、という異常行動が見られることがあります。
心配のない症状のこともありますが、脳炎・脳症のはじまり、ということもあります。「おかしい」と感じることがあれば、やはり小児科を受診なさってください。
インフルエンザは、まだしばらく猛威をふるいそうです。
みんなで気を付けていきたいと思います。
またこのインフルエンザ騒動に伴って、外来は午前中も夕方も、すべての時間帯でかなり混んでいます。
お待ちいただくかたには申し訳ありません。
ネット予約のかたには、予約時におおむねの診察予定時刻をお知らせしていますが、時々重症の患者さんがいたり、診察予定時刻(順番)とは無関係に来院されるかたがいらして、予定通りに進まないことがあります。
なるべく予定時刻に診察できるよう努力いたしますので、来院されるタイミングその他、ご協力をよろしくお願い申し上げます。